偽Perfume

確率的に起こりやすいことばかり起こる不思議

今休暇で妻の実家に来ているのですが、さきほどやっていた双六で確率的には起こりえないことが起きました。

300,000分の1

その双六にはルーレットがついていて、バーを回すとルーレットが回転するようになっています。

回り出したルーレットは次第に速度を落として、ある一つの数字(1−6までの整数)を指定します。
要するにさいころの代わりです。

これを使ってすごろくをしていたところ、妻が7回連続で3を出しました。

これは、6分の1を7回連続で出す確率なので、全ての目が出る確率が同様に確からしいとするなら(これが認められないと確率論は成り立たないので、くどい言い回しですがご了承ください)、これが起こる確率は279936分の1(約30万分の1)です。

パーセントでいうと、0.0003%。
これは飛行機に乗って死ぬ確率0.0009%をも下回るほどの低確率です。
250年以上毎日飛行機に乗って、1回遭遇するかしないかが0.001%なので、これはもの凄くあり得ないことです。

飛行機は世界中で日夜飛び交っているので、こんなに低い確率でも死亡事故は起こるわけですけど、さいころを振るのは人生で30万回に達することはほぼ確実に無いと言っていいので、今日の出来事は新聞に載っても良いようなことなのかもしれません(^-^;

まあ、そんな確率のことが起こるはずはないので、前提であった「同様に確からしい」が怪しかった可能性が高いことになるでしょう。
テーブルの微妙な傾きとか…(でもその場合は他のメンバーの数字も偏るはずですが、特定の数字が集中したのは妻だけでした)。

統計力学

数学も物理学も疎い僕には意外に映る言葉の組合せに、「統計力学」というものがあります。

全然知りません(^-^;

データだけを扱うはずの統計学で、どうして力学が出てくるのか、僕は説明できませんし学んだこともありません。

でも、データに圧力がかかるのを感じたことはあります。
それは同調圧力とも言えるような、不思議な力でした。

データには偏らないように分散させる圧力がかかっているようです。

きっかけは戯れ

僕がニートのときに、ジューシーカラーボールというお菓子を食べながらネットをしていました。

このお菓子は5色に色分けされたラムネ菓子です(今も普通にスーパーで売っていて、100円しないと思います)。

プラスチックのケースに入っていて、フタを開けて振ると一個出てきます。
暇をもてあましていた僕は、戯れに出てきたボールの色を記録してみました。

そのとき、今回の双六のような奇蹟が起こりました。

途中6回連続で同じ色のボールが出てきたのです。
この場合は5色なので5分の1の6乗です。
計算すると、15625分の1。パーセントにすると、0.0064%。

しかも、この実験の場合、取り出したカラーボールは食べてしまうので、同じ色の出る確率はどんどん下がっていたはずです。

自分は神かもしれない…そう思いました。

興奮して記録用紙にしていたルーズリーフを掴んでいた手が震えていたのを覚えています。

ところが、この実験では最初に同じ色のボールが上の方に偏っていた可能性を排除できませんでした。

その場合は僕が神でもなんでもなく、誰がやっても同じ結果になったはずです。

でも僕は自分が神である可能性を捨てきれずに、それを確かめるための実験系を考えました。

自分が神であることの証明

僕は新しいジューシーカラーボールを開封して(当時うちには何故かジューシーカラーボールが沢山あったのです)、5色一個ずつ取り出しました。

目をつぶって握ってみたところ、それぞれの形状はほとんど同じで区別が付きません。

そこで、これら色の異なる5つのカラーボールを、ポケットに入れてよく混ぜます。
外殻をコーディングされているとはいえ、所詮ラムネ菓子なのであんまり乱暴には扱えませんが、でもポケットで混ぜるくらいは出来ました。

さて、ポケットから一個ボールを取り出し、その色を記録します。

ジューシーカラーボールは1ケースに大体70数個入っていることが分かっていたので、この操作をとりあえず70回繰り返してみて、出てくる色の順番を記録してみました。

こうすると、毎回「同様に確からしい」が成り立つはずです。
なので先ほどのようなあり得ないことが起こった場合、僕が神である可能性が高まるというわけです(^-^)

さて、最初の70回では、連続して同じ色が出るのはせいぜい3回まで。
4回連続は一度もありませんでした。
4回連続が起こるのは625分の1(0.16%)ですから、僕が神でないのならまあ納得の結果です。

出てくる色にも特に偏りはありませんでした。

でも往生際の悪い僕は、その後も70回区切りで何度もその操作を繰り返して記録を付けました。

何度も出し入れしているとカラーボールが破損(あるいは表面が削れて手がべとついたり)することもあって、その場合は形態に特徴がないことを確認したうえで同色の新品ボールに交換しました。

さて、それで数度目かの70回試行をスタートさせたときに、また奇蹟が起こったのです。

最初の5回で、同じ色が出ました(これは間違いなく、白でした)。
さっきは途中で6回連続だったのに、今度は初回から。
本気で覚醒したかと思いました。

ビデオ撮影の準備をした方がいいかも、と思いつつ、ホントに覚醒したならそんなもの不要かと思い直しつつ。

6回目以降別の色になっていまったものの、僕は自分の神性を信じ始めていたのでまた同じ色が出続けるのでは、と根気よく70回記録を続けてみました。

僕、悪魔の存在に気付く

すると、どうでしょう。

最終的には70回中、5色はほとんど均等に出てきていました。
最初に5回連続で出た色は、最終的に他の色と同じくらいの回数に落ち着いたのです。

僕は自らの神性が否定されたことにがっかりしつつ、むしろこの均等性が保存される力の方に驚きました。

特に最初に偏りがあったときの、後ほどの均等性実現への過程はまるで力が働いているようにしか見えませんでした。

僕は当時うろ覚え(今もさして変わりませんけど)だった、マクスウェルの悪魔をもじって、確率の悪魔の仕業だと命名しました。

この悪魔は統計学の最初の方にも登場します。
正規分布ってやつです。
平均値の周りにデータが集まるという、あれです。

Normal Distribution PDF.svg
Normal Distribution PDF” by Inductiveload – self-made, Mathematica, Inkscape. Licensed under Public domain via ウィキメディア・コモンズ.

今回の実験結果も、各色のカラーボールが出る確率は5分の1近辺に集中していました。

当時VIPの高学歴スレで質問してみたところ、高校レベルの数学が分かればこんなのは悪魔の仕業でもなんでもなく、「常識的に考えて」(当時の流行語でした)当たり前だと論破されてしまいました(^-^;

でも、今もジューシーカラーボールを食べると、僕は出てくるボールを操作している「確率の悪魔」がいるように思えてならないんですよ(^-^;

そして双六で奇蹟を起こした僕の妻は、その悪魔の手を逃れたに違いない、なんて(^-^;

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