春頃しゃべくりで有田が絶賛したという作品、僕も乗せられて読みましたよ!
あおり文句
Amazonの紹介文が凄かったんですよ。
引用してみます。
「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。
(中略)
甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説──と思いきや、最後から二つめのセリフ(絶対に先に読まないで!)で、本書はまったく違った物語に変貌してしまう。
いくらレビューの平均値が低くても、こんなこと言われてしまったら読まずにはいられずにまんまと乗せられて買っちゃいましたよ(^-^)
突然の合コンシーンに…
しかしいきなり物語は合コンのセッティングシーンから始まります。
どことなく文章がクサい、というか、意図的だろうと思われるほどにありがちな思い、行動、会話が描かれていきます。
章の名前も、なんか嘘くさいっていうか、空回りしてる感じです。
例えば、最初の二つの引用で十分だと思うのですが、
1 揺れるまなざし
2 君は1000%
このタイトル、まさか本気じゃないよね?
って突っ込みたくなるレベルです(^-^;
でもこれ、実はちゃんと意味があると思います。
時代設定が昭和なので、当時の空気を醸す道具の一種と僕は捉えました。
そう考えると、妙にクサい諸々もそういった装置の一種と納得がいきます。
そこまでして昭和を描きたい理由はいまいち不明なんですけどね(^-^;
前回紹介した「玩具修理者」におけるグロ描写みたいに注意を引きつける囮って程でもないんで…
リア充の自慢話?
で、合コンで知り合った女の子と主人公らしき男の子は付き合うことになります。
現実では非常に多いパターンなのかもしれませんが、そういう経験の薄い身からすると置いてけぼり感満載(^-^;
かといって羨ましくなるような恋愛かっていうと、合コンだし、女の子の魅力もありきたりで通り一遍な感じがあって、そこまででもありません。
先斗町を徘徊した女子大生みたいな独特さは全然見えません。
ただ、こういういわゆる普通なリア充の恋愛って意外と知ることがなかったなって個人的には思いました。
なので、のぞき見精神というか、ちょっとした興味で最後まで読んじゃいました(^-^;
面白くはありませんでしたが、なかなか参考にはなりました。
展開は基本お約束ばかりだったものの、それはそれでニヤニヤしながら楽しませてもらいました。
期待が弱まった状態で読むとちょっとしたことでも微笑ましく受け止められるものです。
では、最後から二つ目のセリフは?
そんな風に、当初の目的からかけ離れた「昭和のリア充をのぞき見」という平凡な目的で読み終えた本作。
忘れた頃にやって来た最後から二つ目のセリフには「は?」となりました。
意味が分からずに再読しようとしたものの、もう一度読むほどでもないかな、と思って困ってしまいました(^-^;
分かりやすくはないです、この小説のどんでん返しは。
一回目ではただ「はて?」となるのが関の山で一発で何が真相か理解するのは至難かと…
結局飛ばし読みで再読してみて、なんとか把握しました(ヒントというか誰でもすると思いますけど名前を追えば真相はわりとすぐ見破れると思います)。
この謎のためだけなら、敢えて読む必要はないかな(^-^;
昭和のリア充をのぞき見したいなら、アリです(^-^)
結局そこに行き着いたのが僕の感想です。