前半でやらかしたものの、試験一通り終了しました。
岐路
いつもならここで一安心、水族館か夜景でも見に出かけたいところです。
が、今回は単位を落とすという非常事態が発生し、そこでこれまでの方針を放棄することまでしてしまったため、今後についての検討が必要な状態です。
やらかした際の記事にも書いた様に、単に試験で過去問使うかどうかにとどまるものでは無く、自分のあり様を決めかねない重大な問題です。
自ら考え判断する存在でいるのか、生産ラインの一部を構成する考えない存在でいるのか、究極的にはその2択です。
前者の方が、自分が特別で居たいという欲求は満たされます。
しかし、後者でないと社会生活が営めないという危険があります。
前者の方針で突き進みその結果試験を落としたのですから、これは社会性に欠けるということになるでしょう。
2択のときに取るべき道
僕なりにこの眼前にある問題であるところの二項対立解消を図ろうとしているのですが、どうにも煮詰まって考えが先に進みません。
恐らくは、社会の要請に応えつつ、必要に応じて自ら考えるといった折衷案が模索されるべきなのですが…
たとえば、僕は今電子レンジに興味をもってしまっていますが、これは僕のような生物系の理系学生への社会の要請からすると完全に不必要な興味だと思われます。
電子レンジの機構
一人暮らしをしている方にとって欠かせない家電はいくつかあると思います。
その中で、電子レンジが果たす役割の大きさについては必ず取り上げられることでしょう。
ではこれがいったいどういう仕組みで成り立っているのかというと、これがサッパリ分かりません。
生物化学で受験したからといえばそれまでなのですが、とりあえず電磁波とか波長とか出てきちゃうとちょっと思考停止におちいりがちです。
では受験物理であるとか、場合によっては中学理科までさかのぼって物理学の基礎をやり直すべきかというと、そんなことをしていたら単位どころか卒業すら危うくなってきそうです。
社会を離れた人間は戻れないか
では、世の大学生たちは自分の専門だけに特化してればいいのかというと、決してそんなことはないと思います。
自分の興味・関心にたいして妥協するなんて、勉強することが目的の大学生にあるまじきことだと思います。
では、自分の興味・関心を満たすことに貪欲な人たちはどうしているかということを、僕なりに考えてみたところ、もう究極的に、これまでの人生での絶対的勉強時間が全然違うということが言える気がしました。
いろんなことに関心のある人は、中学高校の頃からしっかり勉強して、物理学くらい受験に関係なくても軽くかじるくらいはしてて、波長とかエネルギーとかくらいは軽く語ることだってできちゃう。
だからたとえば電子レンジが気になったとしても、ちょいちょいと調べればなるほどと納得できるのではないでしょうか。
ところが僕はというと、中学高校とろくに勉強してませんし、その後のニート期間はひたすらVIPときどき狼、あとは犬のさんぽくらいしかしてませんでした。
一念発起して大学入学し、正直いって自分は一般学生よりも貪欲でやる気もあると思ってきましたが、根本的基礎力の欠如を実感せざるをえません。
なにしろ、みんなが軽くクリアした試験落としちゃってますから…
スウィート・ドーナッツ
最近落ち込み気味で、音楽や小説から距離を置いていました。
ずっと聞き続けていたPerfumeも、ここしばらくは聞いてませんでした。
こないだ久しぶりに何か聴いてみるかってなって、最近のよりは古い頃、あの子たちが全然認知されないで孤独な戦いをしていた時期の曲が今の自分にはいいと思いまして、『スウィート・ドーナッツ』を流しました(1stアルバムの『コンプリートベスト』を持っているのでiPodに入っていました)。
スウィートドーナッツ
Perfume
2007/02/14 ¥250
これがまた、やさぐれた心を無理矢理励ますのではなく、しかも今の僕の心みたいにそもそもの歌詞がやさぐれてて、ごく自然に聴けました。
木の子時代の歌詞は気持ちが沈んでると逆にビビる程馴染むのです。
やっべえ、この気持ちすげえ分かる…なんて感じです。
で、良さに気付いてからずっとこれかけっぱなしなんですけど…
奇遇にも歌詞に「電子レンジ」が出てくるんですよ(笑)
しかも結構連呼してて。
ここで電子レンジを持ち出したのは、ごく単純に「冷めたものを温め直す」っていう電子レンジの機能がテーマにぴったりだったからだと思います(レンジで温めたものって基本的に冷めやすいんですけどね!)。
なに、「冷めたものを温め直す」だって?!
やはりこれに無関心でいられるわけが無いと思いました。
物理学万歳、すげえ!
物理学の魅力
全然やったことない自分が言うのも妙ですが、物理学というのは本当に不思議な学問だと思います。
生き物のぬくもりが通っている生物学や化学(生物よりは微かですが)に対し、物理学の冷厳さは数学に近い物があります。
しかしその冷厳たる論理によって、「冷めたものを温め直す」なんていう神業が可能になっているという、ある意味文学的情趣も漂う学問です。
僕は自分なりに考えたつもりで生物寄りの学問を選びましたが・・
大学も後半に入ったこの時期に、今更ながら物理学の魅力に囚われ始めています。
研究室に入って色々な測定機器を使うようになりました。それらを使う上で物理学がいかに重要な役割を果たしているかを目の当たりにします。
大学の先生方は、測定機器で何が起こっているか分からないようではサイエンティストではないというようなことをよく言われます。
だから、やはり物理学は避けるべきではないのでしょう。
問題は物理もやりたいと思うことではなく、思ったはいいけどやる余裕がない今の状況を、自分の怠慢で作ってしまっていることのように思います。
中学高校の想い出
真面目に頑張っていた人たちがちゃんと学校の授業を聞いていたときに、僕は寝ていたり教科書に落書きしたりしていました。
んで高校でも遅刻欠席常習。
ほとんどの単位が追試。
ちょっとでいいから、中学校の教科書でも開く時間を持ててたら・・
読む時間はいくらでもありました。
分からないところを聞けば答えてくれたであろう先生だってすぐそばにいたのです。
ちょっとでいいから、身の回りにあった色々なものにもっと興味を示せていたら・・
電子レンジなんて中学生の頃からすでに使っていたのです。
その仕組みについて夏休み全部使って考えたってよかったのです。
いったいどれだけ多くの可能性とチャンスを、僕は家族や社会から与えられていたのか・・
30近くになってようやく思い知った次第です。
結局結論は…
もう大学という場に乗り込んだ以上は、これまで無駄にしてきたチャンスを取り戻すべく、寝る間も惜しんで全力で取り組むべきなのでしょう。
中学理科くらい数十時間でおさらいして、高校物理も数週間でクリアして。
そもそも、合格が決まった段階でそこまでちゃんと考えておくべきでした。
今のこの、煮詰まらない状況では寝る間も惜しんだ勉強は非常に難しそうです。
早く無駄なうじうじから脱したいのはやまやまなのですが…
ああ、やっぱりスウィート・ドーナッツに行き着いてしまいます。
電子レンジで、僕の煮詰まらない頭の中を強制的に食べ頃に温められたらいいのに(^-^;
もし出来ることなら、中学の頃の自分を電子レンジに突っ込みたい。