偽Perfume

真ク・リトル・リトル神話大系*第2集、たのしい土星旅行

さて、昨日ぼろくそ言った真クリシリーズの第2巻レビュー。

ただ1つの傑作のために紹介

第1巻には面白い作品が一つ+α程度の惨憺たる結果でした。
第2巻は作品数が一気に増えますが、相変わらずひどいのが多いです(^-^;

ひどいけど、前回レビューでも書いたように、面白いのは本当に面白い!ということで、今回はザクッと面白いのだけレビューです(他のはすべて☆~☆☆)。

魔道師の挽歌☆☆☆☆☆

C.A.スミスの作。超面白い笑。

衝撃的です。
これはラブクラフトには無い、「笑い」の要素が取り入れられた希有な物語です。

いい具合に肩の力が抜けている一方で、土星(サイクラノッシュと呼ばれる)を旅するというファンタジーな面白さがしっかり追求されています。

文章のクオリティもめちゃくちゃ高くて、読み応え十分です。

舞台は超古代の地球。
超古代というのはファンタジー好きなら一度は聞いたことがあるかもしれません。

要するに4大文明以前の文明ということで、資料や遺跡があまり残っていない、でも人類は既に誕生していた紀元前1万年前後くらいのことを言うと思います。
アトランティスとか、あそこらへんの伝説的な物語が超古代と言われる領域で大抵は今の文明と同程度か、場合によってはさらに進んだ技術を持ったすんごい文明として描かれます。

超古代文明の、二大勢力それぞれのリーダーが主人公です(ちなみにどっちもおっさんです)。

この二人がひょんなことから、当時サイクラノッシュと呼ばれていた土星へと飛ばされてしまい、しょうがなく停戦して助け合うのです。
この設定自体が半ばギャグですが、それなりの緊張感は保ってくれてるので全然下らなくはないです。

土星ってどんなところなのかな?ってガチで悩んでいる人からすると、リアリティのない小説ってことになってしまうかもしれません。

そこらへん、まあ細かいことはいいんだよと思えるのであれば、この小説は絶品中の絶品です。

他が全滅であってもこれ1つのためだけに読む価値はあります。買う価値あるかは微妙ですが(^-^;

ちなみに作者のスミスは単独でも本が出てます。
言うまでもなく、他のゴミ作品の作者たちには単独の本は無いです。

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