大大大好きなコンピューターシティ。
これの生歌版を聞いていて気付いたことがあります。
わあ、生歌だとほとんどあ〜ちゃんソロに聞こえる!
しかも曲が進めば進むほど、あ〜ちゃんの歌がよりくっきりはっきりと良く響いて、とても気持がイイ。
と、ここで、オリジナル版を聞いてみます。
聞いた瞬間、割とガチに目から汗が・・・
中田さんは、シティのイントロでのっちをメインに持ってくるという選択をしていました(ように、僕には聞こえました)。
そして、バックでハモってるのが、かしゆかだと思います。
シティのサビは、のっちが引っ張り、かしゆかが支える、という構成になっているようです。
サビ以外では、生歌のようにあ〜ちゃんがメインになっていると思います。
こりゃあ無理、ありがとうです、ごちそうさまです。
というか、想定外でした。
シティでのっちを前面に持ってくるなんて、素晴らしく奇抜なセンスだと思います。
てっきり中田さんお気に入りのかしゆかをバンバン活用したのがシティだと思っていました。
あ〜ちゃんが、志村けんと共演した番組で言っていた、かしゆかが前面に出る曲のタイプは、
機械的で無機質な要素が多い曲
であり、シティはこれに該当すると思っていました。
ちなみにのっちが前に出るのは、「強い曲」だとか。
もちろんこの分類は大ざっぱなものであり、いくつものバリエーションがあります。
シティはまさに、この分類からは外れた実験的な作品といっていいと思います。
最初の感情「愛してる」を抱いた人工知能に、無機質で機械的なかしゆかではなく、力強いのっちを配置した采配には、作り手のこの物語に対する慈しみのようなものを感じます。
ただ、のっちだけにしちゃったら途端にクサくなっちゃうところを、かしゆかをバックに従えさせることで近未来三部作のPerfumeらしい不思議な感じを成立させていて、適度なバランスを保ってみせた手腕は見事です。
これだけ丹念に技巧を尽くして創り上げた世界ですけど、次のシングル「エレクトロワールド」で早速ぶっ壊されちゃうってのも含めて、シティはPerfumeが辿り着いた一つの頂点に違いないと今でも確信しています。