偽Perfume

おかしな渋谷でかしゆかと(^ー^)(ただし夢w)

久しぶりに、夢に出てきたPerfumeかしゆか話です(^ー^)

青は進め、赤は止まれ

「青は進め、赤は止まれ。だよね」

246を走るタクシーが渋谷にさしかかる手前、信号待ちで不意にかしゆかが呟いた。

僕は、かしゆかのその呟きがラーメンズのネタ「不透明な会話」にそっくりだったので

「信号の常識を言葉の上で覆すつもり?」と聞いてみた。

が、かしゆかは首を振って笑った。

「信号じゃなくて、空だよ」

窓から外を見ると高速道路と高層ビルで空は小さくしか見えないが、良く晴れた青い色をしていた。

「じゃ、問題です」

今日のかしゆかはまだスタンバイ状態で化粧が薄めなので、いつになく人なつっこく距離感が近い。

そんなかしゆかに問いかけられると意味も無くワクワクする。

「黒はなんでしょう」

黒?

信号なら電気が切れた状態だろうが・・・

でも今かしゆかは、空の色を言っている。

言葉に詰まった僕を待たずに、かしゆかは言った。

「黒は、逃げろ」

信号が変わって、タクシーがゆっくりと動き出した。

ヒカリエの左側

「今から道玄坂から渋谷の駅に行くよね。
もし、もしよ?
空が黒かったら、ためらいなく逃げなきゃいけないから、そのつもりでね」

逃げる準備を、というかしゆかだったがゆったりとシートにもたれかかって寛いでいた。

僕は携帯とパスケースと財布だけは落とさないように気を付けた。

タクシーは道玄坂にさしかかり、順調に駅に向かっていった。

東急の駅ビルが見えてきたと同時に、その横に見える空が青くないことに気が付いた。

しかもその色は・・・黒??!!
僕は慌ててかしゆかの方を見て言った。

「かしゆか、空の色が・・・」

でもかしゆかは落ち着いていた。

「ヒカリエのせいで日陰になってるだけだから、よく見て」

よく見ると、確かにそれは純粋な黒ではなくて濃い緑だった。
そして上の方にはヒカリエに日光を遮られていない部分があって、キラキラした黄緑色をしていた。

それでようやく理解した。

それは、空ではなく草で覆われた巨大な山だった。

ヒカリエの奥、青山学院の手前にはいつからか巨大な山が出来ていたのだった。

グーグルマップでは確認していたはずで、今iPhoneでひらいてみてもやっぱりそこには山があることになっていた。

いつだかネットで見たフェロー諸島の山みたいに急勾配でそびえていた。

もはやそれは緑の壁として君臨していた。

もしこれが黒かったなら、かしゆかに言われてなくても体が教えてくれただろう。

逃げろ!と。

それはドラゴンヘッドみたいな世紀末的光景に違いない。

緑も進め

「かしゆか、あれは空じゃ無いけど、緑だよね。
緑はどうすればいいんだろう」

タクシーは道玄坂をくだってハチ公前のスクランブル交差点で信号待ちをしていた。

かしゆかは寛いだままの状態で、少し考えてから言った。

「緑も、進め。
ていうか、あれは青だよ。
信号だって、緑なのに青って言うよね?」

信号が変わってタクシーが動き出す。

僕たちは笑いあって、緑の壁に向かっていった。
今日は何か幸せな一日になりそうな気がした。

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