ポーの無料小説読みあさりレビュー、今回はユーモアセンスが痛快な黄金虫です!
暗号小説
黄金虫のストーリーのキモは、何と言っても暗号を解くということにあります。
暗号文は以下。
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これが解読されてしまうのだから、痛快です(^-^)
この作品が出たのは1843年。
暗号文なんてもっとずっと前からあったに違いないと思われますが、一般大衆向けの小説で暗号が登場したのは初めてだったようです。
ラブクラフトの合間に読みたい
僕はもともとラブクラフトの源流としてポーに興味を持ちました。
なので、この作品の前半で、ある登場人物が黄金虫を契機に狂気に取り込まれていくような過程は、「う〜ん、ラブクラフト!」な感じでワクワクしました。
けれども、そこはポー。
絶妙に読者をかき回して、最後にはニヤリとさせるエピソードを落とし込んできます。
狂気渦巻くラブクラフトの合間に、こんな素敵な小編を読めたらとても気持ちいいと思います。
ポーの人間性に触れたような気がして、お友達になりたくなっちゃうこと請け合いです。
というわけで、黄金虫は面白いし気持ちいいし無料だしで、是非ともお薦めです!