ニュー速で10レスしかつかずに終了した程度のニュースですが…僕は面白いと思いました。
AIGへの公的資金投入の結末
米財務省がAIGの普通株全株売却へ、6380億円相当 | ワールド | 米国 | Reuters.
2008年の金融危機(例のサブプライム関連だったと思います)で経営難に陥った大手保険会社のAIGに対して、米国政府が公的資金を注入したのは記憶に新しいところです(AIGと言えば、当時マンチェスターユナイテッドのユニフォームに広告載せていた位ビッグだったのです)。
米政府はAIGから注入した資金を返済され、しかも株式売却による投資利益もゲットしたと書いてあります。
公的資金注入のイメージ
2008年といえば、僕はよくモスで勉強していました。
近くに大学があって、そこの学生らしき集団とよく鉢合わせになって、彼らのおしゃべりを小耳に挟んだりして大学事情をさりげに情報収集してたりしました。
で、AIGへの公的資金注入に関して、ある女子学生が言っていました。
「あんなの不公平だよね、日本なら絶対ありえない」
続けて別の学生が
「JALに公的資金なんて話もあるけど、ほんと納税者を馬鹿にしてるよねー」
なんて笑ってました。
その理屈についても二人は言い合っていました。
中小の零細企業が経営難に陥ったら自己責任で援助の手なんて無いのが普通。
経済界への影響が大きいからと言う理由で大手だけ救われるのは不平等、ましてや国民の血税をそこに使うなんて政府と産業の癒着だ。
結末から読み取れるもの
僕が今通っている大学で、当時実習中にこの話題を振ってみたところ同級生も先輩方も、大体この学生軍団と同意見のようでした。
果たしてそんな事態は単純なものなのかと違和感があったものの、特に反対意見を出すことも出来なかった僕が、今回のこのニュースに接してなるほどと思ったことがあります。
ポイントは三つです。
- 注入した公的資金は返済可能なら返済される
- 株式購入などによって資金注入した企業の経営を制御できる
- うまくいけば投資利益も得られる
要するに、ただ単にお金をプレゼントするのが公的資金注入ではないということです。
そんなことあったりまえのことだと思うのですが、当時の僕ら大学生界隈ではそこまで見えていませんでした。
とりあえず、「公的資金注入ってなんかむかつく」みたいな幼稚な傍観者的ポジションは今回のニュースに触れることで脱しておきたいと思いました。