細胞膜を構成するリン脂質とタンパク質。
これらの分布は細胞膜の表と裏で非対称らしい。
生物の教科書や資料集ではリン脂質は一律に描かれていることが普通だと思うので、特にリン脂質のタイプに偏りがあるというのは新鮮。
例えばWikipediaの細胞膜の項にある、モデル。
青で示されたタンパク質分子は膜表面の受容体や細胞内部に情報伝達する酵素など、膜の内外で分布が違うのはなんとなくわかります。
ちょっとでも分子生物関わったことがあれば、タンパク質ってのはとにかくすげえ奴らなんだという認識があるはずで、そんなやつらが配置にこだわっていても全く不思議ではありません。
でも、リン脂質も違うのかと。
上の図では赤と黄色で示されているのがリン脂質で、一部コレステロールも黄色く描かれていますが、基本リン脂質は同一に扱われているように見えます。
リン脂質はタンパク質ほど多様ではないものの、いくつかのタイプがあるようです。
特に気になるのは、フォスファチジルセリン(PS)。
なぜなら、サプリとして勧められたものの、よく知らない成分だったからwとりあえず海外では普通に認められているとか?
久しぶりに紐解いた生化学の教科書によると、PSは細胞膜の裏側に固定されていて、表に出てくるとその細胞はマクロファージに貪食されるらしいw
つまりは、PSは生体内で「俺を殺せ」というサインになっているらしいのです。
これってゾンビ映画の定番展開w
マクロファージが食わなければ、その細胞は溶けて周りに損傷や炎症を起こしてしまうので、生物的にはとても大事な経路となっています。
超面白い。
しかし細胞の表か裏かって、どうやってわかるんだろう?
それも、リン脂質なんてどれも似たような構造を持った分子の分布なんてものが。
それを制御している細胞のシステムもすごいですが、実験で確かめられるというのが素人的には驚きです。
PSがサプリとして有用かどうかから離れますが、こっちの方が断然面白そうなので、ちょっと探ってみますw
つづく。