10位『愛してる.com』大森靖子
ジャンル的な違いを超えて、精神の深い部分でPerfumeとつながっている大森靖子。
の、ひん曲がった部分がむちゃくちゃ突出した超スーパーラブソング『愛してる.com』。
愛してる.com大森靖子
2016/02/17 ¥250
どうしてくれよう!と叫びたくなるほどに、この歌は愛おしい。最高です。
美少女礼賛は大森靖子にとって主要なテーマだと思うのですが、その極地とも言うべき美しいジャケからして極旨。
そして、ここ十何年かの同人?創作界への多大なリスペクトあふれる、「大嫌い」に相当する言葉によるこの上ない愛情表現。
最高でしょ?こんな愛の歌。
幸福なことに、渋くクールに決められた弾き語りバージョンも聴けます。とにかく曲がいい。
愛してる.com大森靖子
2017/09/27 ¥250
ライブ未経験ですが、こんなんやられたら泣いちゃう。
9位『The best thing』Perfume
んで、実際ライブで体験することにより感激体験を味わったのがこれ。
The best thingPerfume
2009/07/08 ¥250
ライブでは希少価値が高くほとんどファンクラブ会員限定同然と言っていい扱い。
ですが僕はここで、ベスト100の中で高順位に位置したこの曲のライブレポがしたいわけではありません。
単純に、大好きでたまらないと言うことを言いたいです。
かしゆか超優遇ということもあるにはありますが、既にレビューしたように、そっけないほどあっという間にかしゆかターンは終わってしまいます。
地味に強力なのは、イントロのフレーズ。
あの、たどたどしくも懸命に進行していく感じ。
ただの繰り返しだというのに、重み、深みが加わっていく感じ。
派手さはないものの、じっくり染み渡る一曲です。
不思議な運命に導かれて熱狂的なファンを作り出すことになったわけですが、もともと優れた曲であったことは見逃せません。
「絶対割れない」という歌詞を持つ『Hold Your Hand』とはまた違った、不屈の力強さを漂わせた驚異の傑作だと思います。
8位『アフターダーク』For Tracy Hyde
とうとう新曲リリースゼロで2018を追えたFor Tracy Hydeですが…『アフターダーク』は一年通して聴き続けるほどに衝撃的で、素晴らしい作品でした。
アフターダークFor Tracy Hyde
2017/11/02 ¥250
この、圧倒的真夜中感。
夢と現実の境目がぼやけた浮遊感。
スロウに美しいサウンドに導かれて、ずっと溺れていたいのに、もうすぐ終わってしまいそうな刹那な感じ。
アルバム全体がそんな曲の連発となっている(そしてどれも素晴らしく良い)のですが『アフターダーク』がぶっ飛んでるのは、3分すぎに登場するラップ?的なパート。
夢幻の世界が広がり至福のときが訪れます。
夜しか会えない君に会いにいく。
夜しか??そう、続いての登場は、ヨルシカ。
7位『ヒッチコック』ヨルシカ
この星を爆破したいと絞り出す『爆弾魔』に続く、今にも死んでしまいそうな苦しみ『ヒッチコック』。これは相当びっくりしました。
ヒッチコックヨルシカ
2018/05/09 ¥200
初っ端から歌詞に注目させられます。
最初は美しい自然風景への純粋な賛美かと思いきや、同時進行で人間内面のグロテスクな部分が次々提示されていきます。
世界はなんでこんなに醜くて残虐なんだよって…
夕焼けや青空に心惹かれる一方で、全く真逆のような気持ち悪さを併せ持った自分がわからなくなっていく。
そしてかき鳴らされるギターがたまらなく良い。特にコーラス直後の、跳ねるようなパート。
ところで、「幸せの文字から一つ線を引くと辛さになるのはわざとなんでしょうか」という問いかけがあって、これについては僕も昔考えたことがあります。
それで、漢語林という辞書を引いて衝撃を受けました。
幸、という字は象形文字のようで、甲骨文字では手かせの形だったと。
そしてこの文字は、手かせが解かれたときの解放感を示している…というようなことが書いてあったと思います。
辛、も象形文字で、入れ墨を入れるときの針です。
なかなかパンチの利いた語源じゃないでしょうか。ちょっとこの話題は好きです。