音楽のジャンル的にはハードロックとパンクのミクスチャー、表現されているのは「憂鬱」、それがニルヴァーナ。
共通言語としてのニルヴァーナ
ニルヴァーナは僕の高校生時代、ある種共通言語的な存在でした。
育ちや出身校が違う同士交流するときに、ニルヴァーナのスメルズが好きだと言えばすぐうち解けられたことは幾度かありました。
ガンズの方が好きだとか、ブリットポップがいいとか言う人でもニルヴァーナのアルバムに込められた”憂い”に匹敵する音楽はなかなかないと認めていたように思います。
当時はネットがなかったので、僕の拙く少ない交流関係の中での体験に過ぎませんが・・
みんな大好きニルヴァーナ
僕は高校の時、初代プレステにはまってました。
ホラー系のゲームも好きで、特に好きだったのがトワイライトシンドロームシリーズです。
女子高生三人組が学校や学校近辺の不思議な噂を解明していくゲームで、一人でやるには結構怖いものでした(つっても深夜に一人でやってました。よくトイレに行けなくなりました)
女子高生三人のキャラクターが面白かったのですが、そのうち主人公格の女の子は両親の離婚や失恋でちょっと傷ついてしまって冷めた目でリアリストを気取る、ナーバスなところがありつつも格好いい子でした。
イメージして欲しいのは新垣結衣みたいな感じの子です。
その彼女が、ニルヴァーナを愛聴していました。
これは凄く象徴的で分かりやすい例だったと思います。
彼女のように、現実とうまく折り合いが付けられずに悶々としていた子供達が熱狂的にニルヴァーナにのめり込んでいたと思われるからです。
関係ないですけど、最初ハルヒのタイトルに「憂鬱」の文字があるのに気づいたときにも、きっとこの子はネヴァーマインドを死ぬほど繰り返し聞きまくってるんだろうなぁなんて勝手に思ってました。
ニルヴァーナ入門法①:アンプラグド
さて、ニルヴァーナといえば何はともあれとにかくスメルズ(およびそれを収録したメジャー1stアルバム)ってのが王道だと思われますが、あえて別ルートで入山してみましょう(^-^)
二つのアルバムをとりあえず入手します。
まずはMTVの名物企画アンプラグドです。
中古なら激安ですし、ニルヴァーナはとにかく汚く聴きつぶすべき(笑)だと思うので間違っても新品で購入なんてしてはいけません。
粗雑に扱ってディスクが割れない程度にケースもボロボロにしましょう(^-^)
何ならテープでもいいくらいだと思います。
さて、荒々しい轟音ギターが皆無なアンプラグドを聞くと、カートの歌声のすばらしさがかえって引き立ち際だちます。
是非じっくり・・と僕が言うまでもなく、耳を傾けてしまう力がこのディスクにはあります。
とりあえず一曲聴くのであれば、是非最後に収められたWhere did you sleep last night?を。
Where Did You Sleep Last Night (Live)
ニルヴァーナ
1994/11/01 ¥250
ちょっと切ない曲名のこの曲は、古いフォークソングのカバーだとか。 とにかく聞いてみてください。
ニルヴァーナ入門法②:インセスティサイド
カートの声に惚れ込んだら次に向かうはB面集インセスティサイド。
B面集だけにサラッと流して聞く感じですが、とにかくポップです。
轟音ギターも惜しげ無く披露していて、ちょっとひねた感じが面白い。
きっとしばらくはヘビロテしてしまうようなアルバムです。
ニルヴァーナのちょっと前のピクシーズにも同様の特徴がありましたが、よりポップなのがニルヴァーナだと思います。
この、超シンプルフレーズのひたすらリピートっていうのがニルヴァーナの特徴です。
楽器やっていると分かるようですが、演奏するのもとても簡単だとか。
個人的に好きなのが『sliver』。
Sliver
ニルヴァーナ
1990/09/01 ¥-1
お母さんと一緒に居られないで泣く子の歌で、サビでは「母親の胸で目覚めたい」なんて叫んでます。
なんだマザコンか、なんて言わないでください。
両親が遊びに出かけるたびに祖母の元に預けられてしまう子供の悲哀はそんなにペラいものではありません。
オリジナルアルバム、そして極みへ
カートの声の良さを知って、彼らのシンプルさ、ポップさに気づいたらいよいよオリジナルアルバムに行きましょう。
インディのBleach、メジャーファーストのネヴァーマインド、セカンドのインユーテロ全て良いです。
そして極みに君臨するのがライブアルバムです。
ブートレグが腐るほどあるらしいですが、オフィシャルのが最強すぎます。
このアルバムは人生最高の一枚の一つってくらいすごい。
ストーンズなどと同様、ヘッドフォンでなくてスピーカーから体で聞きたい音楽です。
僕のある友人は、「やったことないけど麻薬ってたぶんこんな感じなんだろうね」とその体験のすばらしさについて語っていました。
ちなみに何年か前にベスト盤も出たかと思いますが新曲一曲をフォロー出来れば十分じゃないかなと思います。
なので、ここでは特に紹介しません!
他にもいろんなルートがあるかと思います。是非ともNirvanaをしゃぶりつくしてみてください。