突然ですが、僕は大人気小説『アルケミスト』が大嫌いです。
手抜きの駄作『アルケミスト』
『アルケミスト』には作者の「都合」が出過ぎなのです。
主張が強いのは良いことだと思いますが、僕は途中で冷めて読むのをやめてしまいました。
確固とした世界が存在するHUNTER×HUNTER
一方のHUNTER×HUNTER、こっちは全然真逆です。
作者の冨樫義博すらも振り回されているように思われる、壮大な「世界」が確固として存在していて、どんだけ休載を繰り返そうと読むのをやめられません。
日本にはこういう素晴らしい創作があるのですから、日本人であるのなら『アルケミスト』なんか紹介するヒマがあればちょっとでもHUNTER×HUNTERについて語ればいいと思います。
そんなわけで、今日はHUNTER×HUNTERが読者に突きつける、「これは現実に存在する世界だ」という圧倒的リアリティを拾ってみます。
試練
割とネタ扱いされることも少なくない、例のクイズについてです。
この問題に対する解答は、ある意味とんちみたいなものでそれこそマンガ的なのですが・・・
重要なのは、このクイズを解いた後に出てくる真の問題です。
クイズの正解が「沈黙」で終わっていたら、それこそHUNTER×HUNTERは『アルケミスト』と大差ありません。
ストーリーの展開上は、ここでこのクイズは終了、次の試練へと向かえばいいのに、作者はここでほんのちょっとこの話題を引っ張ります。
ここでHUNTER×HUNTERの矜持が語られるのです。
ここでのレオリオの「もういいんだぜ」、それは作者とか編集者あるいは第三者的にこの世界を覗き見してるに過ぎないと思い込んでいる読者たちの都合的な「もういい」です。
作品世界の、HUNTER×HUNTERのキャラクター達にとっての都合ではありません。
実際に作品世界に生きる人間の言葉が、次に語られます。
この圧倒的な「現実感」。
覗き見なんて立場はとても保てません。そのまま今いる世界に、現実へとこの主張は駆け巡ります。
いや、凄すぎwこんなのされたらアルケミストみたいな駄作はひとたまりもありません。格の違いがあり過ぎます。
だから、HUNTER×HUNTERは読むのはやめられません。
本当に生きている人間たちと、確かな世界がここにはあって、それは今自分が生きてる世界の現実感すらよりリアルにしてくれるからです。