最近『銀の世界史』という新書を読んでいまして、ずっとひっかかっていたことがありました。
銀山って、どうやって見つけるの?
冒頭に掲げたのは石見銀山の写真です。
情報源: 世界遺産 石見銀山遺跡とその文化的景観|石見銀山世界遺産センター
ぱっと見は普通の山です。
そして、銀を採掘する場所はというと、どうやら深く山の内部に入っていったところにあるらしく。
こんな深く掘ったら出てくるかもしれない銀があるかどうかなんて、どうやったら分かるというのでしょうか?
北斗七星の教え
古代の記録『石見銀山旧記』によれば、それはお告げによるらしいです。
北斗七星が教えてくれたという話が石見銀山歴史ノートというウェブで公開されている資料には記載されています。
これは身もふたもない説明ですが、逆にそう簡単に銀山なんて見つからないという実情を反映していると思います。
この資料には別の可能性も記述されています。
光る山
それは「山が光った」というものです。
銀が山の中に埋まっていたのではなく、外に露出していたのなら、確かに他の岩や土とは区別出来るはずです。
石見銀山も、もともとは坑道を掘って山の内部から銀を掘り出していたのではなく、山肌に普通に銀が露出していたのかもしれません。
上で紹介したファイルには、もとは自然銀を採取していた可能性が濃厚みたいな記述もあります。化合物ではなく、自然銀であれば表面に露出していた場合発見は容易に違いありません。
表面を取り尽くしたら、中も掘ってみようというのなら自然な流れです。
これで、銀山がどうやって見つかるかがかなり見えてきました。
光る山のロマン
世界中に山なんて腐るほどありますが、銀山はそんなにめったにあるものではありません。
ですから、もはや世界に「光る山」は残されていないことでしょう。全部表面の銀は取り尽くして、中を掘っている状態になっているはずです。
でも、一度見てみたかったですねえ、銀が露出してキラキラ光っている山。
月に照らされたりしたらすごく綺麗だったんじゃないかなー(^ー^;