だって世の中、カネだし(^ー^;みたいな。
最近、田母神さんの対談本「自衛隊はどこまで強いのか」という本をブックオフで買ったので読みふけっています。
普段あまり知ることの無い自衛隊のことや日本の今後について色々示唆に富んだ読み応えのある本です。
田母神さんが凝り固まった軍事主義者ではなく、柔軟なリアリストである側面がうかがえます。
自国で核開発を行わずに共同保有する路線を提唱する部分などは一読の価値があると思います。
もっとも、対談者の潮氏もそうなのですが、やはり彼らは誇り高き軍人であり、生存競争厳しいこの星における狡猾な強者というよりは「使われる側」のようにも感じました。
潮氏が「日本政府は嘘つきだ」という章タイトルのもとで次のように述べています。
アメリカの核の傘に依存しつつ、アメリカの核を持ち込ませない。集団的自衛権も行使しない。雨に濡れることに怯えながら、傘を持とうとはしない。世界一頑丈で高価な傘をアメリカ人に持たせたまま、「我が家にくるときは玄関先で傘を閉じろ」と主張する。友人が濡れても気にしない。自分は常に安全な場所に留まり、決して自らの手は汚さない。私は自著で「卑怯な商人国家」と書きました。
軍人としては、これは不快極まりないことでしょう。
彼らの存在意義は、愛する祖国を守ることであり、そのために命をかけてもいいと思っている人たちなのです。
ところが我らが日本国政府は、その大事な役割を、他国にお願いして自国の軍人には制限を加えているのです。
確かに卑怯です。
が、合理的といえなくもありません。
最強の軍事国家に防衛を依存するというのは、自立した国家のありようとしては情けないことですが、生き残れば良いという目的においては戦略的でもあります。
「決して自らの手は汚さない」とか、むしろかっけーじゃんって思っちゃいます。
散々この国を蹂躙した米国には、そんくらいやってもらわないと割に合わないし、カネで済むならくれてやろうじゃんって思っちゃうのは卑屈でしょうか(^ー^;
米国さまには、日本を捨てられないくらいに依存してもらえばいいんじゃないかと。
戦後のこの国が全く戦争を起こさずに済んだことは、たまたまの偶然なのかもしれないですけど、歴代政府が狡猾に卑怯な手も辞さずに立ち回ったからだと言えなくもないと思います。
今後も同じ手が通じるかどうかはともかくとして。
高潔な軍事国家より、卑怯を極めた商人国家の方が日本的な気が・・・いや、なんでもないっす(^ー^;