あ〜ちゃんお得意のお涙頂戴MCに続く『Dream Fighter』。アンチがこぞって叩きそうなこのお約束の展開・・・だがちょっと待て。
泣くあ〜ちゃん
ライブMC、特に終盤ではあ〜ちゃんは良く泣きます。
大抵は全然評価されなかった日々と今の対比を述べて、「夢をあきらめないで」的な流れになるかと思います(うろ覚え(^ー^;)。
少なくとも、JPNツアーDVDオマケディスクではその流れのMCが収録されていて、そこに続いて『Dream Fighter』となっています。
このお約束でチープになるはずの展開が、かなり面白い意外な流れに。
Perfumeのメンバー三人は個性バラバラでありながらお互いを補いあって一つの生命体となっています。
その様子が超絶に分かりやすく展開されるのです。
まず、大見得切ったMCをかましたあ〜ちゃんは、曲の始まりで泣き崩れそうな表情をします。
Perfumeがあ〜ちゃんのソロプロジェクトなら、この時点で続行不可能と判断されタオルが投げ込まれることでしょう。
ところが、Perfumeは三人合わせてPerfumeです。
ここでPerfumeの隠れたヒーロー、のっちが立ち上がります。
鬼神のっち
泣き崩れそうなあ〜ちゃんを知ってか知らずか、ここでののっちは鬼の形相で『Dream Fighter』を歌い上げあ~ちゃん分までカバーしてみせます。
のっちはあ〜ちゃんのMC中には静かに横で頷いていただけでした。
むしろ下手すると、のっちは夢が叶うとかそういうの、どうでもいいとは思ってないでしょうけど、まあ別にそこまで(;・∀・)みたいやフラフラした自由なキャラでもあったような。
そんなのっちが、まるであ〜ちゃんのメッセージを体現しているのは自分だと言わんばかりの熱唱を見せつけているのです。
すごい気迫・・・そう、のっちはやってくるのです。
本気のときにはすごいのっちで!
【Perfume】かしゆか、あ〜ちゃんは知っている「ヒーローはいる。その名は、のっち」
リアリストかしゆか
一方もう一人のPerfumeかしゆかはとってもクール。あ~ちゃんとものっちとも違うのです。
お客さんと目が合ったらしきタイミングでは微笑んでますが、表情をあまり変えずに淡々と踊っています。
これはキャプチャでは伝えにくいので、是非とも初回版JPNツアーを入手頂きたいところです。
泣くあ〜ちゃん、雄叫びのっちとは実に対照的。ここで冷静さのあるかしゆかの存在が全体のバランスを保っているように思いました。
そしてこの冷静さこそが、Perfumeを支えてきたに違いありません。
あ〜ちゃん、のっちほどの主体的推進力がない代わりに、二人が見落とすようなところを自分がカバーしています。パーティーにはこういうメンバーが必要です。
三人そろって
このように、あ〜ちゃんが切り開き、のっちが推し進め、かしゆかが補うという構図がまんま見て取れるのがJPNオマケディスクの『Dream Fighter』です。
応援歌とか言われているわりに結構厳しめのこの曲を、きっちりと三人の誰もが欠けてはならないという協力体制で完成させているPerfumeらしさの真骨頂。
お涙頂戴トークに続く応援歌だなんて、胡散臭くてキモいと一部の方は思うかもしれませんし、アンチはサブイボものでしょう。
でもここで起きていること・・・
つまり、お涙頂戴トークをした張本人が、応援歌冒頭で泣き崩れてしまい、きょとんとしてたフリーダム美女がまさかの鬼の形相で曲をリードする胸アツ展開に加えて、もう一人の美女は淡々と、クールに華麗に土台を支えるという構造。
こんな美しい連携がここでは見られているのです。
これを胡散臭いとかキモいとか言うのなら、あんたの目は腐ってるぜ。