前回記したように、今回のライブは基本的に最後に向けてずっと上がり調子で最後の瞬間まで最高の瞬間は更新されつづけました。
ただ、ライブの最中はそんな先のことなんて意識できなかったので、その都度最高最高言いまくってました。
ここでは俯瞰的な視野ではなく、そのときリアルタイムで感じたことベースでお話していきます。
システムリブート
EPポリゴンウェイヴ収録のめちゃかっこいいインスト、システムリブートからスタート。
長い間生ライブから遠ざかってた身からすると、この再起動というタイトルはまさに今の気持ちにぴったり。
その気持ちに応えるように、実物ぱふが現実世界に帰還・・・カッコイイ。切れよいダンスを交えてポジション補正。
三人の声で、僕たちとぱふの間にある境界が溶けて交わっていくという今回のコンセプトらしきメッセージが読み上げられていきます。
そして背後に現れるダンサーたち
これはもしや・・・
不自然なガール
いきなりあかんやつ来たー!
まさかの、『不自然』。これはむり。
2010年リリースのこちらの曲、ここ数年セトリに上がることはなくなっていたように思います。
そもそもフルの公式ライブ映像って初東京ドームしかなかったような気がします。メドレーではちょいちょい登場していた印象。
かしゆか好きな人とお話すると、『不自然なガール』はまさにかしゆかの曲だよねって意見を本当によく耳にします。
僕も完全に同意で、これはかしゆからしさ、ぽさが濃縮されていると思います。
かしゆか本人も、これをお気に入りに挙げることがありました(例えば、ROCKIN’ON JAPAN 2014年 08月号でのインタビューでは、かしゆかのPerfumeシングルベスト3で2位に『不自然』をチョイス)。
そんなスペシャルな一曲ですから是非ともライブで味わいたいとずっと思ってて、でもなかなか出会えない日々が続いていました。後追いファンである僕はナマでは一生味わえないのかも、と悲観的になることも時にありました。
そんな憂いを、開始数分でいきなり吹き飛ばしてくれましたw
夢が叶いましたw
衝撃的オープニングを経て、1秒たりとも見逃すものかと全神経集中させてナマの不自然を浴びまくりました。
登場して間もないということで体のシルエットは隠れ気味なごつい衣装ではあったものの、常人には不可能そうな動きの連発、特にかしゆかのしなやかで長い腕と脚が華麗に躍動するさまは素晴らしいものがありました。
そして最後のかしゆかソロ。
あ~ちゃんのっちを脇にしてセンターでかしゆかがポーズを決めて歌うという、ちょっと珍しいこの構図の壮麗さ。
歌声も最高にかわいく、歌詞とのマッチ具合が素晴らしい最高の瞬間を演出してくれていました。
Pick Me Up
からの、『Pick Me Up』ですよ。
これ、ライブではMVと同じく最初にかしゆかのタイトルコールが入っていてそれがすんごく良い。
ライブ会場でのこれは最高のごちそうです。コズミックのドームを思い出しました。
そして何この冒頭2発『不自然』に『PMU』っていうどっちもかしゆか濃厚セトリw
激情の歌詞ストーリーに合わせて熱唱するPerfumeに熱狂です。体動かさずにはいられない!
のっちののび~る歌声を存分に堪能しつつ、無我夢中に音楽に合わせて飛び跳ねまくるタイムです。
のっちといえば、悪魔のささやきに苦悩するのと、逆襲する対比が面白いです。
終盤、コズミックライブの流れで『Cling Cling』のクレイジーバージョンが来るかと身構えましたw
しみついた体の中のぱふゅ愛はもう完全に解放されて歓喜状態。
再生
そうこうしてたら、『再生』!
空白のこの期間を慰め癒してくれたのがこの曲でした。会えない日々に特によく聴いていまいた。
これは泣く。
中止になった直前、P3東京ドーム初日に僕は参加しました。
そこで、かしゆかを後ろから見上げるという結構えげつないポジションで見たのが、初にしてそれまで唯一だった『再生』ライブ体験でした。
インナーに次の衣装がチラ見えしてどきどきw
しかしそんな際どいアングルだったせいか、ちゃんと曲を楽しめていなかったと痛感・・・
改めて、なんじゃこのクソかわポーズのオンパレード。
特にコーラスパートのポーズはもう何もかもが大好き。
最高傑作かもってくらいに素晴らしいポーズの連発。
翌日から『再生』の動画漁りましたよ。おかげで耳だけで聞いていても、あの振り付けがナチュラルにセットで想起されて音楽がより迫って来るという楽しい体験をさせていただいてます。
『再生』の振り付けについて検索すると、ゾンビの振り付けと言われているのが目に付きました。
まあ確かに襲ってくるゾンビのポーズといえなくもないですけど、ライブで見ると、これはいわゆるホラー映画のゾンビとは微妙に違ったように感じました。
ジャンル的にはむしろファンタジーテイスト。
ざっくりいうと、米津玄師の『あたしはゆうれい』とか、yunomi『枕元にゴースト』とか、そういうのにあるような人間味溢れてかわいげのあるお化けな感じです。
かくかくした動きかららしておそらく死んでしまってはいるようですが、ちょいちょい生者の世界と死後の世界の境をお茶目に行ったり来たりしている感じがあるのです。
具体的にいうなら例えばここ。
最大限界生きたいわ、のところ。
毎度のことではありますが、先生の歌詞解釈ホントおもしろいwだいぶ癖のある歌詞を、こんなにも華麗に調理してしまう手腕はまさに天才的です。
大技決めるみたいなカッコいい振り付けからの、ぐるぐるしてから得意げにビシッと見せるポーズがめっちゃかわいいw
これ、「個人的にがんばります」ってだけじゃなくて、明確に見せてる相手の存在があって、その人に向かってドヤってる感じなのがすごくおもしろいしかわいいしカッコいい。
30過ぎて大人なぱふゅでも全然フィットさせてしまうこの新しいかわいさ、ジャスティス。
おちゃめで楽しくてちょっと抜けてるところもあるけど基本は頼れるお姉さんキャラの降臨です。
これは耳で聞いているだけでは全く入ってこなかった要素であって、Perfumeライブならではの醍醐味。
大好きだった音楽の新しい世界を味わえて、なおさら好きが深まっていく。
ちなみにこのあとも激カワポーズ連発でマジお腹いっぱいでしたw胸を張ってみせるところとかかなりツボでした。
そしてそんな大興奮の末にたどり着く、エンディングにもちょっとしたお遊びがw
きわめつけとも言えるそれは、ラストコーラス後に俯いてピタッとして直後にパッと顔をあげてフリフリする動き。ここがかわいいのなんの!
死んじゃったのかと思わせといて、実は
「生きてましたー!」「死んでるけど再生しましたー!」
みたいな、じゃれあってくる感じw
物理的に開いているはずの距離を無きものにして急激に距離感縮まる錯覚w
生死の狭間でさまようみたいなシリアスな設定だというのに、その設定をふざけて楽しんで、むしろからかってきてるみたいでした。
少々ふざけているようなところもある歌詞のせいか、三人とも歌って踊りながら結構随所随所で笑っていたように見えました。それもまた絶妙なスパイスでした。
ふざけているといえば、中田さんは自分のライブで『再生』を流すとき、バックでMV流しながらタイトル連呼するパートで『磯部磯兵衛 with 中田ヤスタカ「せいせせいせいせいせせいせい」』の映像を挟み込むという遊びを施していました。んで、アホみたいに乗りまくって踊り狂ってたw作り手的にもそういう曲なのでしょう。
あまりに素晴らしいこのアクトを前に、図々しいのは承知の上で「ホントに帰ってきてくれたんだね、おかえりなさいPerfume」と心のなかで言わずにはいられませんでした。深く頭を下げて感謝しました。
Perfumeはただ単に帰還しただけではなく、ちゃんと以前の神々しい姿を更に輝かせた上で、
表現世界の一つの頂点として
帰ってきてくれました。
(現実的にはとっくに帰還を果たして、単に僕が夏ポリゴンもリフレイムも逃してしまっただけなんですけどw)
MC
最初の挨拶「3人合わせてPerfumeです」をみんなで言わない。
Perfumeしか言わない。
さすがにこれは違和感…あれ?って感じましたけどみんなしっかり沈黙しててえらい。
自分も抑制しました。えらいw
普通にしゃべるかしゆかの声、知ってたけどこのかわいさマジで危険でした。
「そうじゃない人」、で逆さピースするとき、かしゆかふざけて決めポーズかましてたのがかっわいいのなんの。
かわいすぎて罪でした。
んでお次が…
つづく