偽Perfume

イメージ売るCOCO塾、お前は与沢翼か

通勤中の電車で見まくる、リア充でイケメンな男子が上から目線でこっちを見下す英会話教室COCO塾の広告、むかつく!

英語ができれば豊かな人生が待っている?

英会話教室も数多く林立している時代ですから、後から出てきたCOCO塾が差別化をはかろうとしたのは想像に難くありません。

しかし彼らが選んだ、英語出来る=社会人としてやり手でイケメンライフというイメージ戦略は、劣等感を煽る手法なので嫌味だし感心しません。

与沢翼とかと大差ないやり方です。

騙されないためにも忘れてはなりません。
英語が出来て格好良く見えるのは、イケメンの場合に限ります。

イケメンでない男子が英語出来たってさして注目されないっすよ(^-^;
まあ、英語が必要な場面で頼りにされるっていうか丸投げされる程度のものです(出来ない人ほど丸投げする傾向があると思います)。

地味に僕は英語がそこそこ出来ますが(だいぶ前ですけどTOEICも受けたことがあったりします)、あいにくイケメンではないのでそこらへんの事情は身をもって知ってるつもりです。

ちなみにCOCO塾の最新のキャッチコピーは、「社内の公用語を英語にする、あなたの会社も他人事ではありません」(うろおぼえ)です。
英語出来ないやつは社会人としても認められませんよ、みたいな感じでしょうか。

英会話教室は奴隷養成学校?

英会話教室って、奴隷養成的な匂いがなくはないと思います。

よく、英語圏の人に道を聞かれて英語で説明できたことを自慢する中学生の投書がラジオ講座のテキストなんかに載ってます。

でもここ、日本っすよ?
なんでその外国人は、異国で自国語使ってんですかね(^-^;

道の聞き方くらい覚えてこいっつーの(^-^;

かくいう僕も、高校時代にちょろっと英会話教室に通ったことがあるのですが…

大学時代にインド人の留学生に聞いた話で、僕はそれまでの「出来たら嬉しい英会話」という考えをガラッと変えました。

彼はインドでは結構な家柄の人で婚約者も居て将来も決まっているような(インドでは大体将来って決まってるようなんですけど)人でした。

インド人はみんな英語を話せます(彼らはthをtと発音するので、ちょっとかわいい。thinkはティンク、みたいな)。
でもそれは、彼が言うにはインドが英国に占領されていて奴隷状態だった歴史があるからだそうです。

支配者の言語が英語なので、奴隷に求められる最低条件が英会話というわけです。

なるほど(^-^;

それだけだとただの自虐的な話ですが、面白かったのは彼は日本の英語教育に感心していたのです。

日本の独自性

日本では英会話よりも読み書きを重視している。
これは、日本人が英語圏に支配されずに、あくまで利用する立場を貫いているからだと思われる。
さすがだ、と。

昨今の英語教育を巡る状況を考えると、彼の考えは日本を持ち上げすぎな感じがしなくもないです(^-^;

でも、確かに日本はちょっと変わっていると僕も思ったことがあります。

韓国の留学生が来たとき、大学教育で英語で書かれた教科書を使わないでサイエンスをやっているのはすごいと驚かれました。

実際どうなのか調べてませんが、向こうでは、たとえば生化学を英語の教科書で学ばなければならないそうです。
韓国語で書かれた教科書なんて無い、あるのはあんちょこというか簡略化されたものだけで、本格的な教科書は英語で書かれた原書しかない、と。

でも日本だと、生化学の教科書であってもちゃんと翻訳本が作られています。
ストライヤーとかヴォートとかレーニンジャーとか、選ぶのに困るくらいたくさんの有名な教科書が翻訳されています。

もっとすごいことは、英語圏で生まれた単語に対してちゃんとした日本語の翻訳語を与えようとしてきたことです。

カタカナ語で済ませてしまっている場合も多いですし、無理な翻訳語のせいでかえって分かりにくくなっている例もあります(屈折する星屑の上昇と下降、みたいに逆に芸術となったパターンもありますけどね!)。

でも例えば入ってきた段階で日本語に該当する言葉のなかったphilosophyを「哲学」としたり、societyを「社会」としたりしてきた努力は日本独自のやり方に思われます。

個人的に好きなのは、valuesを「価値観」としたことだったりするんですけど、ともかく日本では積極的に海外の知見を取り入れるだけでなく、同時に日本の言葉(厳密には漢語なので、漢文ですけど(^-^;)に置き換えようとして海外の知見をなるべく日本語で理解しようとしてきたのです。

こういった背景と前述のインド人の意見を合わせて考えれば、英会話があんま出来ないけど読み書きは(書き、もだいぶ微妙ですが(^-^;)出来る状況というのは、自律自尊の精神に満ちてカッコいい、と言えなくもないでしょう。

そしてこの自律自尊の精神を損なうのであれば、英会話なんてたどたどしいままでいいと僕は思います。

とはいえ英語を学ぶ意義も

ただし、だからといって英語なんて全くしなくていい、とまで言うつもりはありません。

英語に限った話ではないと思いますが、他の言語を学ぶことは、他の世界を知ることになるからです。

僕も英語を学ぶことで、初めて世界には考え方が全く違う人たちがいるんだ、ということを学びました。

代ゼミで某・西先生という人に英語を習っていたのですが、彼がとても面白いことを教えてくれました。

以下、下ネタ入りますので紳士淑女の方は次チャプターまでジャンプしてください(^-^;

日本語では、性的な意味で絶頂に達することを「いく」と表現します。
この場合、達する先が見えていない、未知の世界に突入していくニュアンスがあります。

一方英語では、「come」つまり「来る」と表現されるそうです。
これは、達する先が既に分かっている状況、知っている場所に帰ってくるニュアンスがあります。

ぜ、全然考え方が違う…と、僕は感動しました。
そして自分はいろんな意味で日本人だと理解しました(^-^)

英語は読みを深めたい

というわけで、僕の周りでも急に英会話始める人が沢山いますが、社会人で英語やるなら断然英会話より読み書きの方がよいと思います。

僕が今ヒソカに狙っているのは、大好きな英米文学の英語原書読みです。
カズオイシグロとか、ポールオースターとか、ヘミングウェイとか、スタインベックあたりは是非とも読んでみたいです。

この場合であってもイケメンにはなれませんが、人生は充実します(^-^)

感動した小説を、原文のままで読んでみるというのはものすごい憧れに満ちた領域だからです。

せっかく教育期間を終えて自分で稼いだお金で生きるようになったのだから、少しでも楽しく生きたいです。

一冊本の紹介をします。

とことん英語を読み込もうとする場合、一度は通過しといた方がいいと思われる本です。
恩師の西先生じゃないんですが、この人も代ゼミにいたと思います。

まずは本屋で前書きをお読みになってみて下さい。
構文解析の本で、やり過ぎなのではってくらいに突き詰めて分析する手法を学べます。

前書きに書いてある方法通りに取り組むのがおすすめです。

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