そして、メジャーデビュー2作目にしてPerfumeは早くも1つの最高峰にたどり着いてしまう‥
コンピューターシティはそれほどに凄まじい世紀の傑作です。
ストーリーがすごすぎる
すごポイントだらけのシティで、僕が何よりもまず強調したいのは、ストーリーのすごさです。
テーマは、感情の芽生え。
しかし本人は、まだそれが何なのか分からない。
だから、絶対故障に違いない、こんなのありえないとボヤきます。
なんとも可愛らしく、ユーモラスさもあるこのキャラクター。
愛さずにいられます?
近未来をテーマに、突如登場したアンドロイドリニアモーターガール。
単純に指令を実行するだけだった彼女に突如人間的感情を芽生えさせるという急展開により、ストーリーはまさかの人間の本質に迫る奥深さを見せることとなっています。
ここで、Perfumeがイヤイヤやらされてた感情をこめない歌い方がドンピシャでマッチ。
というのも、シティの主人公は初めての感情に戸惑い、驚き、それでいてアンドロイドのままの部分も多く残していて‥まんま、Perfume本人たちの歌わされ方とシンクロしてしまっているのです。
これ、絶対に中田さんは狙ってやってます。彼は元々、思ってもいないことを演技っぽくして歌った歌が嘘くさくて嫌いで、技術として学ばれた歌を全否定してPerfumeを困らせました。
しかし実際にそれをさせてみて、インディーズで何曲か経て、Perfumeが歌って本当の歌になるのは何かを模索して閃いたのがこの、最初の感情を歌わせるということだったと思います。
真っ平らに歌われる苦悩。
ここは非常に斬新であり、それでいてどんな苦しそうに歌われる苦悩の歌よりもリアリティを持っています。
さらには、苦悩とともに現れた『愛してる』は、どんなちまたの愛してるより遥かに本物の愛してるでした。
近未来とかいいながら、描いているのはどこまでも人間。その根源的な部分です。
シティを創り出したことで、Perfumeは創作の最先端に躍り出た…なんて言いたくなっちゃうw
Perfumeらしさ
中田さんのアイディアがすごかったのは間違いありませんが、体現してみせたPerfumeの力もすごいです。
中田さんの指導への反発をここでは完全に封印。
こんな歌、たぶんPerfume以外の誰にだって歌えません。
そしてライブのダンスでは、とぼけたような表情を見せたりしつつ、機械的な表現で愛すべき最初の一歩を表してみせてます。
多少演技めっぽさもあるものの、不自然であることがむしろ自然という設定が逆に生かされます。
ちなみに、生歌バージョンが存在していて、聴き比べると色々面白いです。
僕がビビったのは、生歌だと一番目立つあ~ちゃんの歌声が、オリジナルでは抑制されているということ。
能力的には最も優れるあ~ちゃんを抑え‥能力で劣るかしゆかのっちの味で勝負する。
これはある種賭けでもありつつ、冒険みたいなものかもしれませんが、大いなる成功を収めてその後も何度かの奇跡を起こすこととなります。
あ~ちゃんも重要なピースなのですが、特にかしゆかの声質を捉えて武器にした歌は今やPerfumeに欠かせないらしさです。
関さんのすごさ
それから、公式Twitterが関さんのこだわりに言及してますので、PVについても言及しておきます。
ダンスをメインに、ということで背景なしのどシンプルな作りとなっていますが、まあとにかくPerfumeがカワイイ!!
なんじゃこりゃ(;・∀・)
もうちょい素朴なところもあるよねPerfumeはって思うくらい見事にカワイイところばかりで敷き詰められています。
こういうのって、恐らくはコンマ何秒の世界で編集かけたのかなと思うと執念を感じます。
実は素材も良い、ということに気づいてそれをちゃんと映像化してみせた関さん、まじでありがとうです。
まあ、Magic of Loveはさらにすごくてそれに比べればまだおとなしい方ではありますが(;・∀・)
そろそろおうちに着くので、今日はこんなところで。
シティ、ベスト収録おめでとうございます。