東京喰種を読み始めたのは去年の夏頃。
で、あまりに深く凝りに凝ったストーリーなので何度か読み返しています。
それで、初回のときから気になってたポイントがありました。
ヘッセの『デミアン』の引用です。
ここでは明白に、デミアンは殻を破る物語として引用されています。
ところで僕は、小中学生のときにデミアンを読みました。
完読したはずなのですが、印象はというと「俺は殻にこもるべし」という非常にネガティブなものでした。
最初の20ー30ページで主人公はちょっとした嘘によって窮地に立たされます。
僕はそれを自分の体験として自分の中に蓄えて、窮地に立たされないためには、そもそも人とあまり関わるべきでは無い、という教訓を引き出していた気がします。
その後すぐに、友人デミアンにより主人公は窮地を脱するのですが・・・そんな思い出はほぼ無し。その後どうなったかなんて全く記憶に無く、僕は無限に続く地獄に留まっていました。
というわけで、大人になった今、再読して殻を破るところまで話を進めようと思ったのですが・・・
中盤から、内省的な内容になっていってついつい立ち止まって読み進めることが出来ず、気が付けば何日も放置してしまっていてやっぱり殻を破るという印象を持つには至りませんでした。
相性が悪いんですかね・・・(^ー^;
こんなどんくさい、ショボい僕です。
でもそんな僕に、デミアンは殻を破る物語なんだとたった1ページで分からせた東京喰種はホントにすげえ。
漫画の方が僕に合ってるんですかね(^ー^;