偽Perfume

資生堂パーラーのケーキの味、そしてイノセントワールド

中学生の時、ミスチルのinnocent worldの意味は社会人になったとき初めて分かるんだろうと思っていました。

多忙な年末で憤死

ようやく今年の仕事を終え、年末年始の休暇に入った僕です(^-^;

社会人として初めての年末は本当に忙しくて毎日毎日残業続き。
ミスも連発して怒られまくり頭下げまくり、一度は休日出勤を食らう羽目にもなりました(自業自得なのでしゃあないです)。

体力的にも気力的にもギリギリの状態が続くなか、クリスマスイヴに予約していた資生堂パーラーのケーキを妻と食べることが出来たのは唯一といって言い救いでした。

資生堂パーラーのクリスマスケーキを予約してきました(^-^) 資生堂パーラーのクリスマスケーキを予約してきました(^-^)

今まで食べていたケーキのスポンジとは異なる柔らかさ、生クリームのまろやかさ、いちごの鮮烈さにビビったものです。
意外にも4号サイズは二人には十分すぎて翌日にも楽しめるくらいの分量でした。

イブもクリスマス当日も仕事でしたが、ケーキがあってホント助かりました。

残業代より心のゆとりを

同僚に残業代が増えて良かったじゃん、なんて言われるのですが、割に合うと思えるかは微妙かな、という感じです。

多少給料が少なくても、帰宅後はゆったり過ごしたいと思いました。

疲れが溜まっていく感じ、頭が回らなくなっていく感じがあったからです。

とはいえ、これから責任が増えていけば残業は増えこそすれ、決して減ることはないはず。

自分の出来なさと将来への不安が見え隠れして、ここ数日は綱渡りな気分で日々を過ごしていました。

そんな毎日の中でふと思い出したのが、ミスチルのinnocent worldです。

日の当たる坂道

innocent worldといえば、ミスチルの出世作です。
僕が中学生のときにものすごいブームになって、テレビでは社会人男性の心を掴んだ歌詞なんていう風に言われていました。

僕もこの曲には熱狂して、カラオケで歌ってサビで声が出し切れずに恥ずかしい思いをしたことがあります。

「ミスターマイセルフ」なんていう独特の言い回しには感激していたものの、歌詞の意味についてはオトナになるまで分かるまい、と決めつけていたところがあります。

そんなわけで、社会人1年目にして挫折しそうな思いを味わっている今、この曲を思い出したのでしょう。

煮詰まっていると藁にもすがる思いに駆られるものです。

果たして30過ぎのおっさんとなった僕にとって、innocent worldはどう聞こえてくるのか・・・

innocent world
Mr.Children
2017/05/10 ¥250

穏やかな始まりと「窓に映る哀れな男」なんて歌詞に「お、これは」と期待が膨らみつつ聞いていると・・・

この歌は、すごくいい歌で懐かしさにほろりときたのですが、しかし今の僕には力強すぎてちょっと聞いていられませんでした。

情けないことですが、どうやら僕は中学生の頃の予想より弱く育ってしまったのかもしれない…と余計落ち込みかけて(^-^;

陽の当たる坂道なんて、どこにも見えねーよ。
てな風にやさぐれてしまいました。

(曲)

3時間くらい残業して帰宅したある晩。
僕はすぐに着替える気力もなくてテーブルに突っ伏しました。

妻が飲み物を持ってきてくれて、ご飯の用意が出来ていることを伝えてくれました。

で、そのままキッチンに去って行ったのですが・・・

iPhoneのPerfume Playerで音量小さめで、Perfumeの曲を適当に流したところ「Perfume(曲)」が流れてきました。

脳天気でご機嫌なイントロとともに「ぱっぱっぱっ」の歌声が聞こえてきて、気力的に疲れたときに聴く曲じゃないなーなんて思ったのですが・・・

木の子の歌詞はネガティブなので、落ち込んでいても聴ける。

聞いた瞬間は反発を覚えたものの、聞き逃せない言葉の連発を聞いていくうちに心を開かれていきました。

なんだろうこの別れ際みたいな、もう二度と会えない感じ。

それも永遠の別れの瞬間に、はなむけの歌を歌っているみたいです。

S極とN極のように引き合うと言っているのに、どうしても「別れ」の匂いを否定仕切れなくてますます泣けてきました。

曲が終わるのを我慢できずに巻き戻ししてたら、妻が食事の用意を持ってきてくれて、また来年もライブ行きたいね、と言ってくれました。

かしゆかが「いつもありがとう」のところでペコリと頭を下げる姿が思い出されました。

ありがとうっていう言葉はやさしいなあ、と改めて思いました。

お酒の壜に「ありがとう」って書いたらおいしくなったり、パンに「ありがとう」を見せたらカビなくなる、なんてエセ科学を僕は信じません。

自殺点ありがとうよ、と言われて射殺されたサッカー選手がいたことを知っている僕にとって、言葉はそれだけで善とも悪とも判別の付かない物だからです。

ただ、かしゆかがPerfume(曲)を歌うときに頭を下げて言う「ありがとう」は、お酒がおいしくなったりパンにカビが生えなくなったりするかは知りませんが、少なくとも気力体力尽きかけていた僕に笑顔を取り戻すくらいの力はありました。

妻に礼を言う余裕も出来ました。

晩ご飯もおいしく食べられました。

ミスチルのinnocent worldを聞く勇気くらいは持てそうだと思いました。(^-^)

そんなわけで、何とか年末年始の休暇にたどり付けたという状況です。
社会人も楽じゃないですね(^-^;

いつもありがとう、かしゆか。
あと、さりげない優しさのある僕の妻にも、いつもありがとう。

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