Perfumeのアジアツアー先見てて、LUNA SEAが解散前にアジアツアーを結構成功させたことを思い出したので、彼らの決定的一曲についてレビューします。
出会い
僕はLUNA SEAのEND OF SORROWと出会ってから、聴く音楽がガラッと変わるという経験をしました。
End of Sorrow
LUNA SEA
2001/03/13 ¥250
この曲、ほかと何が違ったか?
それは特にサビで、ボーカル以外のパートが好き勝手に自己主張しまくっていたところです。
この曲に出会うまで、僕にとって歌のメインはボーカル、バンドの音はギターソロとかあれば別ですが、基本的には添え物の印象でした。
実際そんな編成の曲も多かったと思います。
例えばグレイなんて典型でベースの音なんてほとんど目立ちません。
ところが、END OF SORROWはどうかというと、まず全編通してベースの音がめちゃくちゃ目立ちます。
特にサビの、どんどん音が低くなっていくところなんてスゴく格好いい。
それは、それまでベースの音なんて、一切気にかけてこなかった高一の僕が生まれて初めて触れたベースの音でもあったのです。
そしてボーカルを打ち消しそうなくらいパワフルに鳴るドラム。
あえて貯めを作るみたいなせかさないところも意外でした。
SUGIZOのソロのぎらつきときたら格好いいのなんの。
歌詞にも注目
さらに、見逃せないのがこの曲は僕が歌詞に注目するきっかけにもなったということです。
歌詞って、適当に音楽に合わせて言葉を並べただけだと僕は長いこと思っていました。
ところがどっこい、END OF SORROWはかなり考えさせられる構造を備えていたのです。
END OF SORROWは歌詞カードに書いてある歌詞と実際の歌詞が微妙に違うのです。
具体的に言うと、順番が違う。
実際の曲中では分散して現れる英語部分が、ひとまとめになって記載されています。
これだけだと何がなんだかよく分からない詩ですが、歌の方ではこの英語詩、男性部分と女性部分に分かれていて、しかも日本語詩の中に分散されます。
それだけでなく、1箇所においては改変まで加えられているのです。
改変箇所
それでは、実際の曲中ではこの英語セリフのどこを改変しているかお示しします。
それは、”I really can’t see anything but you.”が”I really can’t see anything but I love you.”となっているのです。
butの品詞が変わってる!!
前置詞だったのが、接続詞に変えられています。
しかも、曲の中では「but」でいったん途切れて、一呼吸置いてI love youと続きます。
あえて改変が目立つようにしている気がします。
この改変によってまさに『END OF SORROW』となる瞬間が描写されていてとても面白いと思いました。
ちゃんと歌詞カード読んでいると気づける、さりげないお楽しみ要素が忍び込んでいたって感じで。
曲を聴いていると、この改変部が出てくるところは盛り上がりの絶頂直前です。
超重要箇所と言って良いでしょう。
本番はアルバム版で
というわけでサウンド+歌詞という二大要素で作り込みの深さを見せてくれたEND OF SORROWでした。
が、これ実は1999という曲と繋がっていてアルバムの流れで聴く用になっています。
なので、真に味わうにはアルバム『STYLE』を聴くべきなのです。
『SINGLES』やyoutubeではあかんのですよ。
ダークなムード漂うSTYLE自体、格好良くて聴き応えのあるものなので、この機会に是非一度、お聴きになってみてください。
一曲目からしてたぶんビックリですよ(^-^)