年が明けて1月。
12月のクリーピーナッツフィーバーを経て、徐々に存在感を高めていた大森靖子が同じポジションにのし上がりました。
クリーピーナッツと同じく、毒気と鋭さを持ちつつ、Perfume的な力の抜け具合、頭のおかしい展開などを仕掛けられる大森靖子にハマらないわけがない( ^ν^)
まだまだシングルメインのニワカ丸出しですが、1月は大フィーバーでホント聴きまくりました。
5位『ナナちゃんの再生講座』大森靖子
曲名が狂気。グロテスク。
静寂と混沌が交互に現れる展開力、センスがいかれてます。
ナナちゃんの再生講座
大森靖子
2014/12/03 ¥250
清潔感と清純さあふれるストリングス、ピアノの柔らかパートと、高速ドラムに導かれた「しね」連発パートの絡みが異常。
聴いてると精神に異常を来しそうになります(^ー^;
4位『非国民的ヒーロー』大森靖子
熱唱型の激しく楽しい曲。女性が歌う一人称ボク、これは重要(Perfume的に考えて)。
非国民的ヒーロー
大森靖子
2016/10/26 ¥250
「非国民」なんて、言葉的には政治的なスタンスが漂っているようにも見えますが、ここではもっと遥かに単純。
大多数に馴染めないどーしようもない自分に対するある種の自虐が込められた表現となっています。
なので、結構歌詞は悲惨(だがそれがいい)。
かなりひどい、クソみたいな歌詞笑。
手抜き感がありますけど、そこが逆にやるせなくてイイ。
何とか自分を奮い立たせようとしているコーラスパートは結構アツくて、思わず歌いたくなるほど。
思うに、これって元ネタは関ジャニの『無責任ヒーロー』ではないかと。
ジャニーズさまのアイドルなら無責任も許されるかもしれないけれども、誰にも許されようのないショボい自分は「非国民」としか名乗るしかないみたいな。
で。曲がくっそイイ笑。サイレントのあとのギターとかすっごいカッコいい。
3位 『Movin’ Up』Lil Yachty & Ty Dolla $ign
これだけ大森靖子じゃないですけど、むちゃくちゃ格好いい。
言うまでもなく、僕はタイダラーサイン目当てで聴いてすごくハマりました。
Movin’ Up
Quality Control, リル・ヨッティー & Ty Dolla $ign
2017/12/08 ¥250
イントロのフレーズリフレインしてるだけなのに、3分に満たない短さがもったいないくらいもっと聴いていたい。
2位『さっちゃんのセクシーカレー』大森靖子
これも一人称「僕」。
もっともPerfumeのように性別をぼかす技としてはほとんど機能していません。
むしろ、ホントに「僕」なんて一人称を使う男の子になりきってます。
さっちゃんのセクシーカレー
大森靖子
2015/07/15 ¥250
これは…ストーリー性がすごい。大森靖子は絶対にサディストです。
最初の方で、「僕」の恋はかなうはずのないほろ苦いものみたいな空気を十分に漂わせておいて、中盤以降でとどめをさしちゃうという残虐性。
茶髪にしないで、彼氏作らないで、をコーラスに持って来れるなんて、この人ガチで男子やってたんじゃないかと(*´ω`*)
1位 『愛してる.com』 大森靖子
超最高。何もかもが大好き。
あなたの全てが載ってるサイトのドメインが、「愛してる.com」。
というのが、まず何を差し置いても素晴らしい。
独自ドメインが主張の場だということは彼女に学びました( ^ν^)
凡人なら「好きな人の名前.com」とかにするのかもしれませんが、あくまで自分の主張をドメインに設定するのが彼女の独自性です。
あくまで自分が主体、は絶対に譲らない意志の現れみたい。
そして歌詞が、もんのすごくいい。果てしなく、良い。
コーラス直前のなんて全ラブソングぶっ飛ばすくらいに最強。
.comなんていうウェブ活用世代なこと言っておいての、これ。
「あの店なら会える」って、検索で入手可能な情報の象徴みたいな感じ。
それを、「そんなもんはいらない、検索では手に入らない偶然が欲しい」なんて言っちゃってて、要するにGoogle検索クソくらえじゃんすか。
ネットでなんでも出来るみたいなこのご時世に、情報を武器にしないで手に入る幸せを希求してみせた大森靖子、マジですげえ。
で、ここよりもっと好きな歌詞がさらにあったりします(やっっべえやっべえ!!)。
君のことディスりながら愛情表現してるところ!
こんなラブソング、見たことない。
ディスっておいて、それでもついていきたいっていう強烈な愛情表現。
こういう、ペラくないホントの言葉を歌の一番大事なところでしっかり歌われるのは最高。
かわいすぎる。
こんなにホンモノな言葉は、Perfumeのコンピューターシティやwonder2にすら並んじゃう。
そりゃ1位でしょ、文句なしに。